アプリ開発やサイト制作のスマホ端末実機検証・テスト-Remote TestKit

600万DLの医療アプリを支える品質体制 Remote TestKitが支援する再現性とスピード

株式会社くすりの窓口様
デバイスクラウド

株式会社くすりの窓口様

業種
サービス
導入目的
多端末テスト/顧客対応

株式会社くすりの窓口様のご紹介

「医療とユーザーをつなぐ窓口に。」 株式会社くすりの窓口様は「ヘルスケア領域に新しい価値を提供する」をミッションに掲げ、医療サービスの受け手と届け手の双方が不便を感じない、プラットフォームの実現を目指しています。 「患者さんの体験価値をいかに高めるか」を追及し、600万ダウンロードを突破した「EPARK お薬手帳」アプリをはじめ、薬局向け業務効率化サービス「Pharmacy Support」等、スマートフォンやタブレットを起点にした利便性の高いサービスを、内製で構築してきました。 その品質保証体制に貢献しているのが、デバイスクラウド「Remote TestKit」です。全社を横断する開発体制において、Remote TestKitがどのように活用され、「品質保証 × 現場起点」が実現されているのかについて、お伺いしました。

取材ご協力:システム開発部 事業本部長 兼 CTO 弓削恭一様、メディア戦略運用部 部長 赤井結喜様、メディア事業部 テクニカルリーダー 高口 涼太様

EPARK お薬手帳

Pharmacy Support

Point

・ 実機のある場所に行くスタイルから、実機を呼び出すスタイルへ。検証はクラウドで、再現性とスピードが飛躍的に向上
・ バージョン単位での再現が可能に。端末ごとの違いを即座に見極め、問い合わせ対応が加速
・ 組織全体で品質を追求する、現場主導の文化

1. 品質とスピード、その両立が求められる現場で

― アプリの品質において、特に大切にされている考え方について教えてください。
赤井様:EPARK お薬手帳のアプリに関しては、毎月アップデートしていますがどうしても不具合ゼロとはいきません。だからこそ、限られた時間の中でも、できる限りの品質を担保することを意識しています。合わせて、レビューや問い合わせの一件一件に必ず目を通して、「この声の裏に100人のユーザーがいるかもしれない」と思いながら対応しています。特に、レビューは、お客様の声をダイレクトに確認できるので必ず目を通していますね。開発、サポート、経営層も含めて、全員で確認しています。お客様の声を、全社で受け止める体制を大事にしています。

メディア戦略運用部 部長 赤井結喜様

2. 特定の時期・場所での集中検証から脱却し、いつでも再現できる体制へ

― Remote TestKit導入前は、どのような検証体制でしたか?
弓削様:以前は検証端末が利用できる環境に数日間こもって、数十台の端末で朝から晩まで検証していました。4~5人が交代しながら、缶詰状態でやっていましたね。 当時は、「品質を保つためならやるしかない」という感じで、リソースをなんとかやり繰りしていました。

赤井様:今はRemote TestKitのおかげで、手元にない端末でもすぐに検証できるようになり、作業効率も格段に上がりました。 不具合の再現性が高まったことで、「どの端末で何が起きているのか」を即座に明確にできるようになったことは大きいです。

3. ユーザーの声を起点に、正確でスピーディな検証体制

― 現在、Remote TestKitをどのようなシーンで活用されていますか?
弓削様:ユーザーさんからアプリ動作の不具合に関する連絡をいただいた時、端末依存なのか、ネットワークの問題なのかを切り分ける必要があります。その時にRemote TestKitで正確に再現して、「ここまで確認しました」と伝えることで、ユーザーさんに環境再現に協力してもらいやすくなります。

システム開発部 事業本部長 兼 CTO 弓削恭一様

赤井様:お客様からのお問い合わせの多くは、実機が手元にないケースですが、Remote TestKit を使えば即座に調査に着手できます。その結果、対応スピードが大幅に向上しました。対応の質とスピード、いずれも確かな改善を実感しています。

高口様:薬局向けの「Pharmacy Support」は、タブレット版がメインですが、OSやUIデザインが頻繁に更新されるため、バージョンごとの動作確認が不可欠です。JavaScriptのバージョンとOSの組み合わせで挙動が変わることもあるので、RTKで細かく境界を見つける作業がしやすくなりました。予防的な観点から、Remote TestKit を使って OS バージョンを段階的に下げ、「このバージョンから動作が崩れる」を日常的に確認しています。 画面回転やボタン遷移、スクリーンショット取得なども含め、“まず試してみる”文化が根づいてきました。

メディア事業部 テクニカルリーダー 高口 涼太様

4. 実機調達からの解放と、テストカバレッジの向上

― Remote TestKit導入によって、実機管理や検証の運用面に変化はありましたか?
高口様:Pharmacy Supportでは、検証対象のiPadは型もOSもさまざまで、手元の端末だけでは全然足りません。Remote TestKitがあることで、複数の解像度やOSバージョンでの検証ができ、テストのカバレッジも広がりました。

弓削様:たとえ端末を持っていても、常にOSバージョンを最新に保つのは大変です。その点、Remote TestKitでは、新OSへの対応を迅速に行っていただけるので非常に心強いです。

赤井様:逆に「新しい機種が出たけど、まだ古いOSで再現したい」みたいなケースもあるんですよね。そういう“細かい組み合わせ”を維持するのは実機だと現実的じゃない。 今はiPhoneの新機種だけは購入していますが、Androidはキリがないので、Remote TestKitでうまく補っています。以前はレンタルショップへ端末を手配しに行っていたため、半日を費やしても、再現できなければまた足を運ぶ必要がありましたが、今ではその負担がほとんどなくなりました。

5. 薬局と患者様、そして未来の医療体験のために

― 今後のサービス展開や、検証に関する展望についてもお聞かせください。
赤井様:当社は「医療を通じて常に価値を提供し続ける」ことを企業理念として掲げています。患者様に継続的に価値を届けるには、新機能の開発が欠かせません。その土台となる検証は不可欠であり、今後も Remote TestKit を最大限に活用しながら、社会貢献に繋げていきたいと考えています。

高口様:「Pharmacy Support」においても、医療で価値を提供するという理念は変わりません。薬局を支援するツールではありますが、最終的に価値を届けたいのは患者様です。調剤予約機能を通じて来局のスムーズ化や待ち時間の短縮を実現し、患者様への利便性向上を常に意識しています。また、薬局業務が停止してしまうと調剤自体が行えなくなるため、システムの安定稼働は最重要と考えています。

弓削様:どの業界でも同じかもしれませんが、特に医療分野では2030年に深刻な人手不足が予想されており、生産性の向上が喫緊の課題となっています。たとえば、患者様が列に並ぶことなくスマートフォンで簡単に受付できるようになれば、混雑の緩和や受付スタッフの人員削減にもつながります。また、医薬品の棚卸し作業もスマートフォンで簡便に操作できるようになれば、医療従事者の業務負担は大幅に軽減され、少人数でも薬局を安定運営できる体制の構築が可能になります。
こうした未来の医療現場を実現するためにも、AIやスマートフォンなどの先端技術を積極的に活用していきたいと考えています。そしてその取り組みを下支えするのが、確実な品質検証体制です。テスト数やカバレッジを的確に担保できる「Remote TestKit」のようなツールがあることを、本当に心強く感じています。


くすりの窓口株式会社様

取材日時:2025年6月2日
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